2009年11月13日

ノルディックウォーキングと健康

ノルディックウォーキングの最大の特長であり利点は、何といっても老若男女、つまり年齢性別問わずに楽しめ、エクササイズとしても大変効率が良いことです。
 
  • 全身の筋肉を無理なく強化し、首や肩の血行も促進させる。
  • ウォーキングに比べエネルギー消費量が平均20%程度も高くなる。
  • また、膝や腰への負担が最大40%軽減された、という研究結果も報告されており、リハビリにも適している。
ノルディックウォーキングで使用するポールには膝や背中の負担を減らす役割もあり、一方で、ポールを使って歩くことで、下半身だけではなく全身機能の運動になっている訳ですね。

少し詳しくご説明いたします。

動作の基本ベースとしては通常のウォーキングなのですが、ノルディックウォーキングでは、歩行中の前脚と後ろ脚の間の体側地面にポールを突き、そのまま後方に押し出して推進力(補助)にします。そうすると、通常のウォーキングよりも歩幅がやや大きくなり、歩行スピードもやや上昇しますね。

ご想像いただけますでしょうか?

通常のウォーキングは、主として下半身の筋肉構成に活動をもたらしますが、上半身の筋肉構成には殆ど活動を起こしません。しかし、フィンランドを母国とするこのノルディック・ウォーキングでは、歩くときに上半身の筋肉構成にも活動をさせることで、全身運動になるのです。
さらに、ポールで体重の一部を支えながら歩行することになるので、足や膝や腰への負担を大きく軽減でき、太った人や下半身にやや障害のある人でも、かなりのスピードで歩くことができるようになります。
また、ポールを使わずに普通に歩くときと比較して、心拍数もエネルギー消費もアップすることが、研究により立証されています。
つまり言い換えれば、歩くスピードが同じならストックを使ったほうがよりたくさんの運動をしたことになるという訳です。

そんな特性を持つノルディックウォーキングの効果について、JNFA(日本ノルディックフィットネス協会)さんでは、次ようにまとめられています。

  1. 通常のウォーキングでは心拍数がおよそ130拍/分なのに対して、ノルディックウォーキングは147拍/分と約13%上昇する。
  2. ポールを使用する事によって、エネルギー消費量が通常のウォーキングに比べ、平均20%上昇する。
  3. 首、肩にかけての痛みやこりを解消する。
  4. 首から背中にかけての横方向の柔軟性が向上する。
  5. エネルギー消費量が、46%にも上昇したという研究データがある。(Cooper Institute research, Research Quarterly for Exercise and Sports 2002 publication)
  6. もっとも活動する筋肉として、伸縮する上腕筋、肩甲骨周辺の筋肉、大胸筋、広背筋があげられる。
  7. 一時間あたり400キロカロリーを消費する。(通常のウォーキングでは280キロカロリーの消費)
  8. 滑りやすい地面では、ポールが杖となり非常に安全。
  9. ノルディックウォーキングでは30分から2時間程度といった長時間のエクササイズを行うべきです。
  10. ペースを一定に保ち、心拍数を120~150拍/分に維持するようにすることが推奨される。

(以上、引用:JNFAホームページ URL:http://jnfa.jp/index.php?option=com_content&view=article&id=30&Itemid=29)

厚生労働省作成の資料「健康づくりのための運動指針」に「メッツ」という単位が出てくるのですが、これは、何もしないでじっと座って安静にしている状態が1メッツで、身体運動の強さを安静時の何倍に相当するかを表す単位です。
そこで、ノルディックウォーキングはというと、
身体全体の90パーセントの筋肉を活用する全身運動となり、その運動量は5.2メッツに相当します。すなわち、週に2回1時間づつノルディック・ウォークを楽しむだけで、目標運動量の約半分が達成できることになります。
因みに、「散歩」は3メッツ、「ウォーキング/速歩」が4.3メッツです。

もちろん、他のフィットネススポーツと同じように、得られる効果には当然個人差がありますが、高い運動効果が期待でき、それでいて場所をとらず、身体への負担も軽いフィットネススポーツだと言えると思います。



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